【鶏乗り童子】 【鶏抱き】 【鶏持ち唐子】
勇猛果敢な闘鶏用の鶏を抱きかかえる子どもの姿を表現した花巻人形。子どもの健やかな成長を鶏に託したのかもしれま せん。
花巻人形には動物を題材としたものが多数あり、その題材は、身近な動物である「猫」や「犬」はもちろん、「象」などの珍しい動物もあります。今年の干支で十二支の
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左ページ上段の「鶏(雄・雌)」をはじめ「鶏」をモチーフにした花巻人形はいろいろな形があり、猫、犬、馬、牛などと並んで種類が豊富です。これは、長い歴史の中で、鶏が日本人にとって身近な存在であることを表しています。また、節句祭の闘鶏行事をはじめ、神社との結び付きが深かった鶏は、神の加護を得るために奉納されることが多くあり、そうした神社の授与品として鶏をかたどっ た郷土玩具も各地に伝わっています。
鶏と童子を組み合わせた「鶏乗り童子」「鶏抱き」「鶏持ち唐子」などの花巻人形は、勇猛果敢な闘鶏用の鶏を抱きかかえる力強い子どもの姿を表現したもので、鶏に託した人々の願いが込められているように感じられます。また、太鼓の上に鶏が乗っている「諫 かん鼓 こ
鶏 どり」は、「天下泰平の象徴」であると言われています。中国人民が君主に諫言(かんげん=目上の人の過失などを指摘し忠告すること)するために打つ太鼓を「諫鼓」といい、善政が行われていると太鼓が鳴ることもなく、永年の間に苔むして鶏の格好の遊び場となるという故事が由来。つまり諌鼓に鶏が止まっているのは善政が行われて世の中がうまく治まっているという意味になるのです。
花 巻 人 形 は 、 江 戸 時 代 後 期 頃 に 、 全 国 の 土 人 形 の 源 流 と い わ れ る 京 都 の 伏 見 人 形 と 仙 台 の 堤 人 形 の 流 れ を 汲 み 、 独 自 に 発 展 し た 人 形 で す 。 そ の 特 徴 の ひ と つ と い え る の が 、 種 類 の 多 さ で す 。 内 裏 雛 や 七 福 神 、 歴 史 上 の 人 物 な ど の 人 型 を し た も の か ら 馬 や 犬 と い っ た 動 物 な ど 、 花 巻 市 博 物 館 所 蔵 分 だ け で も 5 7 7 種 類 が 確 認 さ れ て い ま す 。 さ ら に 、 同 じ 名 称 を し て い る も の で も 、 様 々 な か た ち を し て い る 人 形 が あ り 、 バ リ エ ー シ ョ ン が 豊 富 で す 。 そ の 中 か ら 今 回 は 、 今 年 の 干 支 ・ 酉 ( と り ) を モ チ ー フ に し た 人 形 を ご 紹 介 し ま す 。
シリーズ
花巻人形
酉 ・ 鶏 ( と り )
【諫鼓鶏】
君主に忠告をする「諫鼓」に鶏が止 まるほど、政治に不満がなく世の中 が平和であることを示す「諫鼓鶏」。 この人形には平和への願いが込め られているのでしょうか。
【鶏(雄・雌)】
日本人の暮らしの中で、長い時間を共に過ごし てきた鶏。そのため鶏をモチーフにした花巻人 形はバリエーションが豊富です。
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